お知らせ

ネパール震災・情報支援連絡会 第2回開催

ネパール震災・情報支援連絡会 第2回
マハビールさんを囲む会
ネパール・ワイヤレス・ネットワーキングへのご支援を

主催:情報支援プロボノ・プラットフォーム(iSPP)ネパール支援ワーキンググループ
後援:国際協力機構(JICA)

 4月25日のネパール震災から2ヵ月以上が過ぎました。情報が明らかになるにつれて、とくに奥地の山村部の被害の酷さが伝わってきます。本格的な雨季が始まり、二次被害のおそれも増しています。現地では6月25日に国際支援会議が開催される予定で、政府による復興委員会の立ち上げも近く発足するなど、ようやく本格的な復興が始まろうとしています。

 そこで、インターネットなど情報通信技術(ICT)の活用を中心とする支援活動にかかわる団体・個人、関心をおもちの皆さまを対象に、情報の共有と連携の場として、「ネパール震災・情報支援連絡会」第2回会合を、下記のように開催いたします。

 今回は、被災地に無線LANによるインターネット環境の整備を進めている<ネパール・ワイヤレス・ネットワーキング・プロジェクト>代表:マハビール・プン氏をお招きし、被災地の現状とインターネット環境の整備プロジェクトについてお話を伺い、我々にできる支援のあり方についてともに考えたいと考えます。なお募金活動も予定しております。

 ネパール震災の支援にご関心をもつ皆様に、一人でも多くご参加いただければ幸いです。

日 時:7月4日(土)14:00 〜17:30(開場13:30)
会 場:JICA地球ひろば(市ヶ谷)600会議室
   (JR・地下鉄「市ヶ谷」下車・徒歩10分 アクセス情報はこちら
※終了後懇親会を開きます。

参加費:無料(ただし募金を予定)
お申込:本イベントは終了致しました。
議事(予定):
・第1部:情報共有(活動報告)
・第2部:ネパール・ワイヤレスネットワーキング・プロジェクト報告
・まとめ:次のアクションにむけて

<背景>

 ネパールは、ブロードバンドも携帯電話も、一部地域以外ほとんど普及していません。国際電気通信連合(ITU)グローバルICTインデックスでは166カ国中131位、アジア・アフリカ地域でもブータンやカンボジアより下位、バングラデシュについで下から2番目です(下図参照)。

出展 ITU Measuring the Information Society Report 2014

 そのなかでの震災で、首都カトマンズでは携帯電話やインターネットは数日後に使えるようになりましたが、山村などでは通話できる所は限られ、被害状況、必要物資などの伝達手段は徒歩以外ほとんど存在しなかったと伝えられています。

 阪神・淡路大震災や東日本大震災では、被害が過酷な場所ほど通信、電力、交通インフラの破壊による「情報の真空地帯」が発生し、救援・復旧活動に支障をきたしましたが、ネパールも同様の状況でした。道路・交通網を含むインフラがきわめて脆弱で、被災した多くの山村への物資の運搬には徒歩・ヘリコプターしか輸送手段がない状況でした。

ネパール・ワイヤレス・ネットワーキング・プロジェクトは、山村の中学校の理科の教師だったマハビール・プン氏によって1996年から開始され、ヒマラヤ山中などの村・学校・病院を無線LANでインターネットに接続するもので、2013年末までに140カ所以上の村の人々をネットにつなげて、実際の人々の暮らし、教育、医療などの改善に効果を上げ、マグサイサイ賞を受賞するなど、その活動は国内外で高く評価されてきました。しかし、そうしたネット環境も、今回の震災で損壊したところも出ています。

 代表のマハビールさんからは、被災した村に概算300カ所ホットスポットを設置し、復旧・復興活動を効果的に支えたいとの提案書が届いています。総務省などに相談していますが、総額3億円ほどの見積(設置箇所数により伸縮可)ですが、実現は容易ではありません。